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2013年5月

2013年5月24日 (金)

七十五度目の長崎行き 吉村 昭

名所旧蹟がびっしりとつまっていて、長崎特有の市内電車に乗ってそれらを観てまわる。それに、食べ物が無類にうまい上に人情がことのほか篤く、私は、長崎へ行っても常に快い気分で、帰途につく時、また来たい、と思う。家内は冗談に、私が蒸発したら、夜、長崎の思案橋付近を探したら必ず見つかる、と言っている。そのあたりは、小料理屋や鮨屋その他が密集していて、私が徘徊しているはずだというのである。私の場合、旅行の楽しみは、夜、うまい物を肴に酒を飲むことである。長崎でも、夜、あちらこちらと歩きまわって、ここぞと思う小料理屋に入ることを繰返してきたが、二十年近く前から或る小料理屋に行くのが常になり、それ以外の店には入らない。―「長崎、心温まる地への旅」より

吉村 昭さんは私が大好きな作家で、生前長崎には80回以上来られています。北海道、瀬戸内などの紀行も入っていますが、タイトルが気になり購読しました。読後はいつものように職場の談話室に置いてある吉村 昭 文庫の中に入れておきます。

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