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2011年2月 9日 (水)

勤労意欲を削ぐニュース

~認知症女性窒息死、社会福祉法人に支払い命令
読売新聞 24()212分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110204-00000943-yom-soci


 認知症の女性(当時78歳)がちぎった紙おむつを口に入れて窒息死したのは、入所していた特別養護老人ホームの管理ミスが原因として、女性の遺族3人がホームを運営する社会福祉法人「恒寿会」(埼玉県久喜市)を相手取り、2463万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、さいたま地裁であった。

 加藤正男裁判長は「介護服の使用方法が不適切だった」として原告側の訴えを一部認め、1770万円を支払うよう命じた。

 判決によると、女性は2004年に入所後、おむつなどを口に入れる行為を繰り返し、05年6月、紙おむつを口に入れて死亡した。女性は当時、'''特殊なファスナーが付いたつなぎタイプの介護服'''を着ていた。被告側は、事態を予見できなかったと主張したが、加藤裁判長は「おむつを口に入れる行為を繰り返しており、予見できた。介護服を点検し、おむつを取り出せないようにする注意義務を怠った」と指摘した。~

最近、異食症の患者を短期で入院させたことがあります。特殊なファスナーといいますか鍵がついて外せません。精神科の閉鎖病棟で管理されていて抑制され、足は尖足で自分で歩けません。特別養護老人ホームには認知症患者がいて当然なのですが紙おむつを食べて窒息死でホーム側の管理に問題があったという判決はいかがなものでしょう。

もちろん新聞記事だけから全てを判断するのはよくないのですが、この記事に書いてある内容が事実だとしたら背中が寒くなってきます。これとは別件でホームで誤嚥し肺炎となり死亡したケースでも和解金が1000万以上となっているケースがあり、最近日本人の考え方、倫理観がよく理解できなくなってきました。ゴネ勝ち、誰かのせいにした方が勝ちにはなっていませんか?認知症や嚥下障害をみている老人が居住するスペースにはそれなりのリスクを持って預けていること、これは預けている家族はみな理解していると思います。しかし、いざ何か起これば施設側の責任が問われる現状にうんざりします。前回の記事とは違い、勤務者の労働意欲を削いでしまう記事です。今日は脳卒中のネタと無関係で失礼しました。

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コメント

きちんと説明していても、良い方向へいけば感謝され、少しでも悪い方向へいけば…。

家族側もどこかに、責任を問わなければ、気持ちのやり場がないんでしょう…。

その気持ち、わからなくもないけど…やはりこういう話は悲しくなりますね。


それでも、患者さん、その家族と信頼関係を築き、精一杯やれることをする。

そうすることで救われてる患者さんはいるし、また、私たちも励まされるんでしょうね。

お馬鹿な犬は猿ぐつわをはめても自分の糞を食べようとする、認知症になって何でも口にするようになると完全な抑制帯を付けないとダメなんです。こうなると閉鎖病棟でないと管理は難しいはずです。

新聞記事を全部信頼するのはよくないことですが、それにしてもトンでも裁判の悪例です。裁判所の言う介護服が不十分、どんな服が十分で理想的なんでしょうか?

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