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2011年2月

2011年2月17日 (木)

ジェネリックではまずいことあり

プレタールという薬、慢性動脈閉塞症(足の血管が多いです)と脳梗塞(心原性脳梗塞症を除く)発症後の再発抑制の二つを保険適応症として持っています。

現在、院外処方で「ジェネリックに変更しては駄目」と書かないと、薬局が勝手にプレタールをジェネリックに変更されることもあり得ます。

抗血小板薬プレタールをジェネリックになぜ変更しない?とある健康保険組合から昨年問い合わせが来ました。

「プレタールのジェネリックを出したことがあるが頭痛、頻脈という副作用が出ない、血管拡張作用が売りのプレタールで頭痛が一人も出ないのはおかしいと思いジェネリックをやめました。」と返事をしました。

適応外ですが、徐脈の患者さんにプレタールを投与することがあります。ジェネリックで頻脈傾向が出ないでは投与する意味が無くなります。

ハーバード大学神経内科教授Caplan先生が日本で特別講演をされた時、アメリカにはプレタールがありませんが似たような作用機序を持つ薬があり処方した際に患者さんに"Headache is a good sign."と説明されるそうです。頭痛、頻脈が患者さんにとって苦痛であれば減量、中止することもあり、開始する前には必ず副作用は説明しています。

頭痛が出たということは血管が拡張させていることだよ、何ともpositiveなアメリカ人らしい発想だなと感心しました。

と言う訳で当院にはプレタールのジェネリックは置いていません、あしからず。

実は沢山あるんですね。こんなにも~

http://genericdb.ochis-net.jp/generic/?view=detail&medicine_code=620003611

薬価差益はこの通りhttp://www.genecal.jp/etc.html?id=620003611

2011年2月10日 (木)

血ガス採取時に針刺し

血液中の酸素濃度、二酸化炭素濃度、pHを知りたい時、

動脈血採血をしますが基本的には手首の付近、橈骨動脈穿刺にしています。足のつけ根、大腿動脈穿刺が多いのかもしれませんが、脳卒中の患者さんでは入院後血管撮影時に大腿動脈から穿刺するケースが多いので止血のトラブルで腫れたりすると大変です。大腿は残しておきたい、足のつけ根より清潔だし、圧迫も手首の方が簡単という理由で橈骨動脈を第1選択にしています。研修医には動脈ライン確保時に橈骨動脈穿刺しますから、それを意識して血ガス時から手首で採るように指導しています。

さて、昨日間抜けなことをしてしまいました。

針刺し防止機構付血液ガス測定用採血キットは片手で簡単、セーフティ操作をうたっていますが、これで針刺してしまいました。採血後、針を片手操作でカバーロックし、垂直に押し込んで針先をシールするので、針刺し防止に役立ちます。=シェアシールドプレザパックというものですが、片手で出来るといって気を抜くと痛い目にあいます。

http://www.terumo.co.jp/medical/products/05_kensa/kensa_07.html

やはり基本、針は捨てるに限る!です。HCV陽性の方ですから、刺した部位を水道水で洗浄、HCVを始めマニュアル通り採血、これから半年後までは毎月採血あります。もしも感染していたら、、、あうあうあ。

Ope室エキスパートナース養成講座より

http://or-nurse.seesaa.net/article/44590959.html

2011年2月 9日 (水)

勤労意欲を削ぐニュース

~認知症女性窒息死、社会福祉法人に支払い命令
読売新聞 24()212分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110204-00000943-yom-soci


 認知症の女性(当時78歳)がちぎった紙おむつを口に入れて窒息死したのは、入所していた特別養護老人ホームの管理ミスが原因として、女性の遺族3人がホームを運営する社会福祉法人「恒寿会」(埼玉県久喜市)を相手取り、2463万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が4日、さいたま地裁であった。

 加藤正男裁判長は「介護服の使用方法が不適切だった」として原告側の訴えを一部認め、1770万円を支払うよう命じた。

 判決によると、女性は2004年に入所後、おむつなどを口に入れる行為を繰り返し、05年6月、紙おむつを口に入れて死亡した。女性は当時、'''特殊なファスナーが付いたつなぎタイプの介護服'''を着ていた。被告側は、事態を予見できなかったと主張したが、加藤裁判長は「おむつを口に入れる行為を繰り返しており、予見できた。介護服を点検し、おむつを取り出せないようにする注意義務を怠った」と指摘した。~

最近、異食症の患者を短期で入院させたことがあります。特殊なファスナーといいますか鍵がついて外せません。精神科の閉鎖病棟で管理されていて抑制され、足は尖足で自分で歩けません。特別養護老人ホームには認知症患者がいて当然なのですが紙おむつを食べて窒息死でホーム側の管理に問題があったという判決はいかがなものでしょう。

もちろん新聞記事だけから全てを判断するのはよくないのですが、この記事に書いてある内容が事実だとしたら背中が寒くなってきます。これとは別件でホームで誤嚥し肺炎となり死亡したケースでも和解金が1000万以上となっているケースがあり、最近日本人の考え方、倫理観がよく理解できなくなってきました。ゴネ勝ち、誰かのせいにした方が勝ちにはなっていませんか?認知症や嚥下障害をみている老人が居住するスペースにはそれなりのリスクを持って預けていること、これは預けている家族はみな理解していると思います。しかし、いざ何か起これば施設側の責任が問われる現状にうんざりします。前回の記事とは違い、勤務者の労働意欲を削いでしまう記事です。今日は脳卒中のネタと無関係で失礼しました。

2011年2月 4日 (金)

急性期→回復期→在宅

 私は今まで急性期病院での勤務しか経験がなく、脳卒中後遺症で急性期治療が終わると回復期リハビリ病院に転院の紹介状を書き、その後のリハビリ回復の程度をすべて把握していませんでした。転院先からの返事をみて、あ~そうだったかと分かる程度でした。現在の病院には20床と少ないですが回復期病棟があります。急性期治療が済んで回復期まで継続して診るのは実は初めての体験です。

昨年10月中旬から2カ月の間にtPA静注療法を施行した患者さんが4名いらっしゃいますが、1名は回復期病院で発症し、tPA治療から11日目に紹介元の病院に戻られました。残り3名は回復期病棟で在宅の準備中です。嚥下障害、脳梗塞後のうつ症状に悩んだ方もいらっしゃいますが杖をついて歩いていらっしゃいます。2名の方は当初施設に転所を考えていたのですが、リハビリをしていくうちに日に日に改善がみられました。家に戻られる姿をみれるのは主治医としてやはり嬉しいですね。リハビリスタッフ、病棟看護師さん、助手さんに感謝しています。

医療従事者は皆そうだと思うのですが、患者さんが少しでも状態がいい方向に向かって帰っていく姿を見るとやり甲斐を感じます。辛いことがあっても前進していく勇気を貰っていると言っても過言ではありません。

脳卒中連携パスを有効に利用して回復期病院から急性期病院への連絡があり、以前に比べると急性期の医師も転帰について情報は入り易くなりました。地域によっては急性期病院の医師が回復期病院へ出向いて回診をする熱心な脳外科医もいらっしゃるそうで、明日東京でその先生からじっくり話をうかがいたいと思います。

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