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2011年1月

2011年1月25日 (火)

韓国での臓器移植

韓国で初めて西洋人の臓器提供、3人に移植 聯合ニュース 2011125
http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2011/01/25/08000...

【ソウル25日聯合ニュース】脳死の状態になった韓国に居住する米国人女性が、韓国人患者に臓器を提供した。韓国で西洋人から臓器が提供されたのはこれが初めてだ。

 カトリック大学ソウル聖母病院が25日に明らかにしたところによると、臓器を提供したのは京畿道・議政府の外国人学校で教師をしていたリンダ・フリールさん(52)。20日に
脳出血のため授業中突然倒れ、病院に運ばれたが、脳死の診断を受けた。学校長で夫のレックス・フリールさんは、リンダさんが日ごろ示していた意志に従い臓器を提供する考えを、21日に明らかにした。
 フリールさん夫妻は14年前に来韓。外国人学校で教師をしながら、教育と宣教活動に携わってきた。

 リンダさんは21日にすぐソウル聖母病院に移され、肝臓、腎臓と角膜すべて、骨組織、皮ふを提供し、22日未明に息を引き取った。腎臓と肝臓の移植手術はすぐに行われ、移植を受けた患者らは順調に回復しており、状態は良好だという。角膜と骨組織と皮ふは今後、やけどなどで苦しむ人に移植される予定だ。

 ソウル聖母病院臓器移植センターは「米国人は100万人に35人が臓器を提供しているが、韓国では100万人に5人にすぎず提供者が不足している。リンダさんの臓器提供は、国籍を越え命を分かち合うという崇高な精神を広く知らしめるうえで大いに役立つだろう」と評した。

韓国,ドナー急増の背景
韓国では2008 年の脳死臓器提供者数が256 人と,前年より108 人増の最高記録となった。この背景には
同年1 月に亡くなり,脳死下での臓器提供を行った
プロボクシング選手,崔堯森(チェ・ヨサム)氏(35歳)の存在があるといわれる5)。同選手は2007 1225 日にWBO インターコンチネンタルタイトルマッチで判定勝ちするも,試合直後に倒れ,翌1 2 日に脳死判定を受け,臓器を提供した。崔選手に続き2009 2 月には,韓国人初のローマカトリック教会枢機卿を務めた金寿煥(キム・スファン)氏(86 歳)が死去,角膜の提供を行った。その結果,2009 年も4月までの脳死ドナーが97 人となり,昨年を上回ると予想されている。

絵野沢伸 国立成育医療センター研究所移植・外科研究部
http://www.nch.go.jp/MONTHREPT/bunken/S221-224.pdf

韓国では有名人の言動、行動が社会に与える影響は大きい印象があります。日本でも有名人が臓器移植に影響はあるのかもしれません。例えば昨年広島球場で倒れた木村拓也コーチがくも膜下出血、脳死、死亡と一連の報道は日本国民、特に若い人に与える影響は大きく、脳ドックを受診する方の平均年齢は下がりました。もし木村コーチが脳死判定後に臓器移植をしていたら、さらに影響は大きかったと思います。亡くなられた木村コーチが倒れたシーンは巨人―広島戦の直前球場内での出来事であり、ブラウン管、新聞紙上で流された所謂劇場型とも言うべき、くも膜下出血でしたから。

今日はアジア杯サッカー日韓戦。その直前になぜか韓国と日本、比較して考えてしまいました。

2011年1月21日 (金)

tPA 4.5時間とエダラボン

日経メディカルより■ 脳梗塞へのt-PA投与の適応拡大で、地域格差の解消なるか? ■  脳梗塞患者を寝たきりから救える薬として、多くの期待を集めて2005年に登場した血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA)。ただし、発症後3時間までに投与しなければならないなどの使用条件から、t-PA投与の対象となる患者の割合は全脳梗塞患者の2~3%程度に留まっているのが現状です。ところが最近、欧米では、脳梗塞発症後3~4.5時間であっても、t-PA投与により転帰が改善するという臨床試験の結果を受けて、t-PAの推奨投与時間を発症後4.5時間以内に延長するガイドラインの書き換えが進んでいます。わが国でも、日本脳卒中学会が今年度中にも指針の改訂を行う予定です。

◆特集:“3時間の壁”を超える脳梗塞診療

《Vol.1》t-PA投与が発症後4.5時間以内に延長へ http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_83571_269623_4

《Vol.2》t-PAの欠点を補う脳保護薬エダラボン http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_83571_269623_5

発症後4.5時間以内でtPAが使用できるといいですね。そしてエダラボン、商品名はラジカットが出血性脳梗塞というtPAの欠点を補うという記事も出ています。私が在籍する病院でもエダラボンはCTで出血がなく、脳梗塞だと確信した時点で開始しています。当院に赴任してからまだ4例しかtPA使用していませんが出血を翌日のCTで認めたのは1例のみです。4例とも再開通が得られ、出血といっても少量の出血で予後には全く影響しませんでした。ラジカット特定使用成績調査(発症後4.5時間以内の脳梗塞急性期に対する調査)に私の病院も参加していますが、海外では中国を除きラジカットは使用されていません。t-PAの欠点を補う脳保護薬エダラボンを欧米諸国が認めてくれるようになればな~と願っておりまして調査結果に期待しています。

5年前、アメリカのある学会で脳保護薬としてエビデンスのある薬剤、治療はない、あるとすれば低体温療法が症例によってはあると考えていいかと座長が会のまとめで話をしていたのが印象的でした。日本のラジカットをアメリカ人は認めていないことを初めて知った訳です。 日本製の薬剤、日本発のデータを出すことに意義があり、全国的規模の調査に参加できていることに喜びを感じます。

2011年1月17日 (月)

偽医者

世に偽医者はいるものですね。あ~何と身近なところにいらっしゃいました。恥ずかしいですね、どうして気付かないのでしょうか。これを作ったHP作成会社のセンスを疑うのです。

http://www.nk-toku.jp/2-shinryo.htm

2011年1月 9日 (日)

運転中の脳卒中

乗用車運転中に脳卒中を起こしたらどうする?あまり考えたことすらないでしょう。

右脳梗塞の患者さんで駐車場に停める際、左手のギアが使えないことに気づき、何とか車外に出て助けを求めて救急車要請されました。発症から早い時間に来院されたことで急性期脳梗塞の治療、tPA静注療法を受けることができました。

左脳出血の方、利き腕の右手、右足が効かなくなった場合、ブレーキを左足、ハンドルも左手で使い、何とか路肩に停車しました。そこから何とか自力で車外に出たところで力尽き、歩道で倒れたところを通行人が発見し救急車を要請しました。この方も緊急手術を要しました。

上記2名の方はいずれも停車し車外に自力で出ることができ助けを求めました。高速道路で起きた場合は直ちに車外に出ないと後続車から衝突を受ける危険もあります。車外に出れない状況の場合、クラクションを鳴らす、非常灯をつけるしかないでしょう。ただ残念ながら突然発症する脳卒中が原因で交通事故を起こすこともあります。もしおかしいと気付いたら路肩、駐車場にすぐ停めること、出来れば車外に出る、ダメならどうする?考えておいた方がよいかもしれません。

運転中に脳卒中を起こして自分で停車し、車外に出たラッキーなケースを紹介しました。ところが停車できずに事故を起こした場合どうなるのでしょうか?専門家の方が詳しく解説してくれました。

<運転中に脳梗塞や心臓疾患などを発症して交通事故を起こした場合、第三者に対する賠償責任は一般論として免責されません。民事賠償責任がありますので、任意保険の自動車保険の中での、対人賠償責任保険と対物賠償責任保険は支払の対象になります。

ただし、交通事故の相手側との過失相殺の中で、責任軽減を考慮されることはあるかもしれません。損保実務上は、双方の保険会社アジャスター(保険査定人)の「話し合い」で、過失相殺の割合の調整が行われます。

相手側保険会社が、「突然の脳疾患なら仕方ないね」と譲ってくれれば、賠償責任割合を軽減して貰える余地はあります。その場合、軽減された加害者側の賠償負担額は相手側保険会社が、その運転者や搭乗者に対する人身傷害保険の枠内で負担することになります。

以上は、突発的な疾病が原因で運転を誤り、車対車、あるいは車対歩行者のような、対人対物事故の加害者になった場合の、被害者に対する自動車保険の事例です。

これが自損事故だったり、あるいは疾病で事故を起こした当人に対する、運転者人身傷害保険となると、支払われないことがあります。

自動車保険と一口に言いますが、実際には第三者のケガや死亡に対する対人賠償責任保険と、第三者の器物損壊などに対する対物賠償責任保険、自分の車に対する損害保険(車輌保険)、運転者自身や同乗者のケガや死亡に対する人身傷害保険など、いくつかの保険契約をパッケージにした保険商品です。

自動車保険でのケガに対する保険金支払は、事故車に乗っていなかった相手側の人(被害者)に対する対人賠償責任保険と、事故車を運転または同乗していた者に対する人身傷害保険と、2つの保険商品に分かれます。

運転者の突発的な疾病が原因での交通事故でも、この内の対人賠償責任保険で、被害者のケガや死亡などには保険金が支払われるのは前述したとおりです。

ところが、運転者自身のケガや死亡に対する人身傷害保険には、普通は「疾病免責条項」が付いてます。この免責条項は、事故による運転者のケガの発生前に、疾病が先行する交通事故の場合は、運転者に対する人身傷害保険は支払われません

この「疾病免責条項」が付いている場合は、事故の原因が疾病によるものであることを保険会社側で立証した場合に、保険会社が人身傷害保険の支払を免責されます。保険請求者の側で事故の原因が疾病によるものではないと主張された場合には、保険会社では事故の原因が疾病によるものであることの立証資料として、事故でのケガを治療した病院や医師に問い合わせを行います。> 

運転中に脳卒中して事故を起こして怪我した場合、保険が出ないの~どうしよう?ってことになりかねません。しかし困らないのが日本の素晴らしいところです。そうです、国民皆保険制度と並んで高額療養費制度が日本にはありますからほとんどの方は心配要りません。 http://zyoho.sakura.ne.jp/kougaku/2009/01/post.html 

<病気での死亡や後遺障害は、生命保険の方では支払対象になりますが、損害保険の「傷害保険」では支払対象じゃありません。

そこで損保と生保のそれぞれの間を埋める「第三の保険分野」がでてきました。それが「疾病保険」とか「医療保険」です。
こうした第三分野保険の代表例はガン保険や三大疾病保険で、対象となる病気に罹ったら幾らという「疾病保険」と、その治療で入院や通院したら幾という「医療保険」がセットになっている保険商品です。

日本では国民皆保険で、高度な医療も大抵は保険(健保給付)対象ですし、高額医療費の自己負担限度額も低く

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%A1%8D%E7%99%82%E9%A4%8A%E8%B2%BB 

そうしたことから、この第三分野保険を引っ提げて日本に進出してきた外資系保険会社は、自由化当初の目論見通りにはシェアを伸ばせていません。ニッセイとか損保ジャパン、三井や住友という民族系保険会社の牙城を崩せないのが現実です。>

、入院や通院したら幾という「医療保険」そのものは必要性が薄い保険商品です。

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